絶賛大ヒットの『君の名は。』についてヒットの要因を観客層から考察してみた。
メイン客層は10〜20代の青春真っ只中世代にいる若者たちのようだが、もっと違う世代も裏で支えているように思える。
第1に10〜20代は映画に使える費用が比較的少ない。リピーターといえども数が知れている。
そして第2に10〜20代は分母が少ない。
ここまでのヒットは産めるだろうか?
ただ、少ない分母の中ではSNS世代、見ないと話題に乗り遅れる危機感もあり分子が大きいようにも感じる。
反面、40代以降の青春に想いを馳せる世代はお金は持っている。
全員とは言わないが、エンターテイメントに惜しみなくお金を使える世代のように思われる。
お祭り、とか町内、とか組紐、とか、内容に懐かしさを感じるところもあるだろう。
今は都心ではレイトショーもあるし、仕事帰りに気軽に観られる。
現に日本橋や六本木の夜の部は完売が多かった。
なぜ銀座では上映しないのか。
恐らくここまでのヒットを予想せず、客層が違うとみてだろう。
銀座ではアニメ映画の上映が少ないように思える。
また、正確な数字が手元にないので推測の域を出ないが、婚活に疲れたアラサーの心にもヒットしてるのではないかと推測する。
現に筆者は婚活に疲れたアラサーであるが、映画の中の青春のキラキラ感、イイ。もう一回観たい。
これはただの主観だ(笑)
同世代のSNSでは『シン・ゴジラ』に続き観劇報告が多く寄せられている。
さて、年代の話はひとまず置いておいて、ヒットの要因として考えられることは「共感」しやすい事象がたくさんあることではないか。
人は共感すると好きになる傾向がある。
ストーリーの面白さ、音楽のキャッチーさ、映像の綺麗さ。
それだけではなく共感を生みやすい作りが見える。
まず、主人公の2人の性別だ。
男と女が主人公で、この世の中には生物学的には男と女しかいないので全人類を網羅している。
そして、性格だ。
大まかなところでいうと、瀧は思っていることを口に出すタイプ、三葉はじっと堪えるタイプ。
最後に、主人公の2人が都会と田舎に住んでいることだ。
都会に住んでいる者は少なからず田舎に対する憧れがある。
田舎に住んでいる者は少なからず都会に対する憧れがある。
都会の人は都会の人の共感。
田舎の人は田舎の人の共感。
2人の主人公、2つの性別、2つの土地が織り混ざっていることで、誰もが主人公にどこか感情移入できるのではないか。
片方だけなら片方の気持ちしかわからない。
どちらもあるから間口も広がる。
カタワレ時も昼と夜の間。
思春期は子供と大人の間。
1つの視点じゃなく、色んな意味で2つ以上の視点で見ていることが観客を惹きつける。
主人公からの目線ではなく、三葉の妹四葉目線や、奥寺先輩の目線。
この物語は主人公以外も思ったことをポロリと語っている。
観客がふと疑問に思っていることを登場人物がさらりと言ってのけたりする。(奥寺先輩との歩道橋のシーンなど)
色んな目線があるということはそれだけ共感できる人が増えるということだ。
数字の根拠がないため、ただの推測の域を超えることができないが、また分析したい。
瀧と三葉どちらも母不在なのには何か意味があるのだろうか?
この話はまた。
長い話にお付き合いいただきありがとうございました!
では、また😋